「海外のパブに行ってみたいけれど、注文の仕方がわからない…」
「とりあえず生!って英語でなんて言うの?」
「ビールの種類が多すぎて、何を頼めばいいかパニックになる」
そんな悩みを持つワーホリ生や留学生、旅行者の皆さんのために、オーストラリア(AU)滞在経験のある筆者が、現地のパブ文化を徹底解説します。
必要なのは3つのフレーズと、少しの文化知識だけです。
日本の居酒屋とは全く異なる「パブ」の世界。この記事を読み終える頃には、あなたもスマートにカウンターで注文し、現地の友人と「Shout(シャウト)」を楽しめるようになっているはずです。
- 日本のバーと海外のパブの違い
- 海外(オーストラリア)のパブでの注文の流れ
- オーストラリアのビールの種類とサイズ
- 海外バー・パブで気をつけたいポイント
日本のバーと何が違う?パブの基本を30秒で理解する
パブとは「街のリビング」
パブ(Pub)は 「Public House」の略。イギリス発祥の「誰でも来ていい街の共同リビング」です。
日本のバーや居酒屋とは、文化的な立ち位置がまるで違います。イメージ的には居酒屋とバーの中間といったところでしょうか。
| 日本の居酒屋 | オーストラリアのパブ | |
|---|---|---|
| 注文 | 席でスタッフを呼ぶ | 自分でカウンターへ行く |
| 支払い | まとめて後払いが多い | 注文ごとに即払い (Pay as you go) 【タブを開いて後払いも可】 |
| 雰囲気 | 個別テーブル | オープンで社交的 |
| 客層 | 大人がメイン | 昼から家族連れもいる |
| 席料(お通し) | あり | なし |
昼前から開いていて、ランチに子連れ家族が食事する隣で、リタイア世代がビールを飲んでいる。これが普通のオーストラリアのパブです。
最重要ルール:注文は「自分でカウンターへ行く」
最近ではテーブル上のQRコードから注文するシステムも増えてきましたが、通常は日本のファミレスや居酒屋のように、席で店員を待っていても永遠に注文できません。
- 何を飲むか決める
- 自分でバーカウンターへ歩いていく
- バーテンダーに注文する
- Pay As You Go:その場でカードまたは現金で支払う(タブを開けることも可能 ※後述)
バーカウンターに着いたらまずは「Hi, how are you?」と軽く挨拶。
注文の準備ができていることを知らせればすぐにサービスしてもらえます。
支払いは「タッチ決済」がスマート
オーストラリアは世界でもトップクラスのキャッシュレス社会。現金しか持っていないと断られる店すらあります。
- Apple Pay / Google Pay(スマホ):最も一般的でスムーズ
- カードのタップ(Tap to pay):ほぼどこでも使える(PINが必要なことも)
- 現金:多くの場合は使えるが場所によっては使えないこともある
ワーホリや留学の場合は現地の銀行口座(ANZ・Commbank等)を開き、デビットカードをすぐに作っておくのが吉です。
おすすめなのは「Wise」です。アプリ上で、換金・送金が行え、換金レートも優れています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください
失敗しない!ビールの注文ステップと英会話フレーズ
パブに行ったらまず注文したいのがビール。バーカウンターに立ってから慌てないための、スマートな注文手順です。
ステップ1:飲み物を決める
カウンター越しに並んでいる「タップ(ビールの注ぎ口)」を眺めましょう。名前が書かれた「タップバッジ」が並んでいます。

ステップ2:サイズを指定する(ここが難関!)
ビールは日本では多くの場合「ジョッキ」で提供され、「小・中・大」と選べることがありますが、「ジョッキ」というものは海外には存在しません。
後述しますが、州や国によってビールのサイズ呼称がバラバラです。「Pint(パイント)」(中ジョッキよりやや大きいサイズ)が最も一般的で、これを頼めば問題ありません。

ステップ3:注文フレーズ(そのまま使える!)
難しい英語は不要です。以下の2つのいずれかだけで全ての注文が完了します。
- 「Can I get a pint of【ビール名】, please?」(【ビール名】をパイントで1つください)
- 「I’ll have a【ビール名】, thanks」(【ビール名】をください)
- 注文の際には必ず「Please」と「Thank you または Thanks」を忘れずに言いましょう。
最悪「This beer, please」でも伝わりますが、Pleaseをつけないと失礼に聞こえるので注意。
よく聞かれる質問への対処
バーテンダーからこんなことを聞かれることがあります。
| バーテンダーが言うこと | 意味 | 答え方 |
|---|---|---|
| What size? | サイズは? | Pint/Schooner/Pot, please. |
| Can I see your ID? | 身分証を見せて | Yes → パスポートなどの身分証を提示 |
| Open a tab? | タブ(ツケ)にする? | Yes, please. / No, I’ll pay now. |
| Anything else? | 他に何か? | That’s all, thanks. |
オーストラリアのビールの種類とサイズ
ビールの違いを知ることで、パブでの時間が10倍楽しくなります。
① そもそも「エール」と「ラガー」って何が違うの?
パブに行くとビールがたくさんあり、どれを注文すればいいかわからない、なんてことも。
ですが、大きく分けると「ラガー」と「エール」の2つに分けられます。ざっくり以下の違いだけ覚えておけばOKです。
| 種類 | 特徴 | 味のイメージ | こんな人におすすめ |
| Lager (ラガー) | 低温でじっくり発酵 日本でよく飲まれるタイプ | すっきり、喉越しが良い | 最初の1杯、日本のビールが好きな人 |
| Ale (エール) | 常温で短期間発酵 日本でいうクラフトビール | フルーティ、香りが豊か、苦味がある | 個性あふれるフレーバーを楽しみたい人 |
② 絶対に飲んでほしいビールのスタイル5選
- Lager (ラガー):のどごしすっきりの定番で低価格。迷ったらこれ。
- 「VB」や「Carlton Draught」「Steinlager」など
- Pale Ale (ペールエール):フルーティな香りと程よい苦味。オーストラリアで最も人気のあるクラフトビールの王道。
- 「Cooper’s」や「Little Creature’s」「Pirate Life」など
- Pacific Ale(パシフィックエール):オーストラリアで大人気のトロピカルなフレーバーのビール。個人的におすすめ。
- 「Stone&Wood」、「4 Pines」など
- IPA (アイピーエー):ホップの苦味がガツンとくる、ビール好きのための大人のビール。
- 「Moutain Culture」、「CBCo Brewing」など
- Stout (スタウト):黒ビール。コーヒーやチョコのようなリッチな味わいと香ばしさ。ゆっくり飲みたい時に。
- 「Cooper’s」、「Guinness(アイルランド)」など

③ 【要注意】サイズ呼称の「地域差」一覧表
オーストラリアでは、ビールのグラスの呼び方がその量によって変わります。これを知っていると現地の人に「おっ、知ってるね!」と思われます。
| 地域 | 小サイズ (約285ml) | 中サイズ (約425ml) | 大サイズ (約570ml) |
| VIC/WA/QLD | Pot (ポット) | Schooner (スクーナー) | Pint (パイント) |
| NSW/ACT | Middy (ミディ) | Schooner (スクーナー) | Pint (パイント) |
| SA | Butcher (ブッチャー) | Schooner (スクーナー) | Imperial Pint |
- 迷ったら「Schooner(スクーナー)」が無難!
パイントだと量が多すぎることがあるので、まずはスクーナーで様子を見るのがスマート。
ビール以外のおすすめドリンク
「ビールは苦くて苦手…」という方も安心してください。パブには他にも美味しい飲み物がたくさんあります。
カクテル・その他
- Lemon Lime Bitters (LLB):オーストラリアの国民的ドリンク。Angostura bittersと呼ばれる苦味と香りの強いリキュールが数滴入っていますが、低アルコール(ほぼノンアル)で、爽やかな甘苦さが最高。
- Gin & Tonic:海外のジンは種類が豊富。オーストラリアで作られるジンもたくさんあります。ライムを入れてもらうのが定番。
- Espresso Martini:夜のパブで大人気のカクテル。ウォッカベースの甘口コーヒーカクテルで、コーヒーの苦味とお酒の強さが絶妙。
- Cider (サイダー):リンゴ(または洋ナシ)から作るお酒。ほんのり甘くて飲みやすく、ビール感が苦手な人にぴったり。
粋な振る舞いとマナー:パブの暗黙の了解
パブはただ飲む場所ではなく、社交の場です。以下のルールを知っておくと、トラブルを防げるだけでなく、現地の人とも仲良くなれます。
① 「ID(身分証明書)」は命の次に大事
オーストラリアのパブのIDチェックは非常に厳格です。
- 日本の運転免許証は使えない(海外では身分証として認められないことが多い)
- パスポートを必ず持参する(写真やコピーでは通用しません)
- 30代でも、40代でも、「若く見える」と判断されれば100%求められる
- 入店時に全員チェックする店も多い
「パスポートを家に置いてきた」は通用しません。ID提示を断ると入店を断られます。
② 「The Shout(シャウト)」文化
友人たちと飲む際、一人が全員分の飲み物を奢り、次のラウンド(ドリンク)は別の人が奢るという文化です。
- 自分の番を忘れない: 奢ってもらったら、次は「It’s my shout!(次は俺の番だ!)」と言ってカウンターへ行きましょう。
- 割り勘(Split bill)は少人数ならアリ: ですが、パブではシャウトの方がスムーズです。
③ チップの習慣は?
オーストラリアでは、チップは義務ではありません。
ただし、バーカウンターに「Tip Jar(チップ瓶)」が置いてある場合、お釣りの小銭を入れる程度で十分喜ばれます。
特に丁寧な接客をしてもらったり、何度も注文するなら、ちょっとした感謝の気持ちとして入れてみましょう。
④ 「Bar Tab(バータブ)」の作り方
何度も注文するのが面倒な場合、クレジットカードを預けて「ツケ」にすることができます。
- 「Can I open a tab?」と言ってカードを渡すと、リストバンドや番号札をくれます。
- 帰る時に「Can I close my tab?」と言って精算するのを忘れずに!
パブでのトラブルを避けるために
知っておきたいRSAルールとトラブル対処
RSAとは何か
RSA(Responsible Service of Alcohol)は、オーストラリアでアルコールを提供するために必要な資格。バーテンダー全員が取得を義務付けられています。
RSAのルールにより、バーテンダーは「明らかに酔っている人にはお酒を出してはいけない」「泥酔していう人を店内に入れてはいけない」と法律で定められています。
そのため以下の状態だとサービスを断られることがあります:
- ろれつが回っていない
- フラついている
- 大声・攻撃的な態度
断られたら素直に従いましょう。言い争うとSecurity(警備員)を呼ばれ、最悪エスコートアウトされます。
荷物は必ず身につける
日本のように「席にカバンを置いてカウンターへ注文に行く」は危険です。貴重品(財布・スマホ・パスポート)は常に身につけてください。
まとめ:パブは最高の学びの場!
海外のパブは、英語を学び、現地の文化に触れるための最高の場所です。
- カウンターへ行き、
- 「Pint of Pale Ale, please」と注文し、
- カードでピッと支払い、
- 「Cheers!」と隣の人と乾杯する。
最初は緊張するかもしれませんが、一度やってしまえばなんてことはありません。現地のタップビール(生ビール)の美味しさは、瓶や缶とは比べものになりません。
せっかくの海外生活、パブ文化を食わず嫌いするのはもったいない!今夜、お近くのパブのドアを叩いてみませんか?


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